愛を知ることについての映画

この前、「ゴッズ・オウン・カントリー」というイギリスの映画を観に行った。お休みの日のお昼ぐらいだったけれどほとんどの席が埋まっていて人気なんだなぁって思った。
映画の本編の前に準主役のアレックくんが日本語を交えた挨拶をする動画を見れた。「日本の皆さんにやっと見てもらえることが嬉しい」と言っていたけれど、撮られたのは2017年の春のよう。一年半長いね。
物語の舞台はイギリスの北の方、ヨークシャーにある寂れた農場。普段はほぼ一人で動物たちの世話をするジョニーのもとに、羊の出産期に合わせて雇われたゲオルゲがやってくる。
最初は外国人かつジプシーだと馬鹿にしていたし、ジョニーの父がゲオルゲの真面目な仕事ぶりを評価するので疎ましく思っていたけれど、仔羊を大事に取り上げる姿や身近なものにも美しさを見出す彼の優しさにジョニーは次第に惹かれていく。
それまでは手頃な相手と欲望のままにセックスを繰り返していたけれど、ゲオルゲからは「愛する」ということを教えられるジョニー。心を許した表情を見せるってこういうことなんだなって思った。
一緒にいた友人はブロークバックマウンテンに近いって言ってたけど、私はドランのトムアットザファームを思い出した。どちらと比べてもこのゴッズオウンカントリーは希望が持てる前向きなラストで鑑賞後の気分も良かった。

気温の下がる日は映画館に籠もるのがいいね。